DREAMS COME TRUE 時代の挑戦者として 地域と共に夢ある未来を創造しよう

理事長所信


函館青年会議所は昨年、公益社団法人日本青年会議所北海道地区協議会第65回北海道地区大会函館大会を主管しました。主管立候補決定から開催にいたるまで、数多くの人たちの手によって作り上げられた大会でした。 共に大会を成功させるべく様々な意見や激励を送ってくださった北海道地区協議会の役員の皆様、我々と一体となって地区大会を作り上げてくれた地区大会運営委員会の皆様、副主管である道南12LOMの理事長をはじめとする会員の皆様、我々のすべてを支えてくださった函館青年会議所同友会の先輩、主管立候補から誘致そして地区大会の意義、実施にいたるまで共に考え、そして毎日のように地区大会のために活動をしてくれた会員全てに感謝申し上げます。 我々は誇れる北海道を未来へつなげるため、精一杯活動し、会員一人ひとりが成長しました。それを糧に新しい一歩を踏み出します。

我々函館青年会議所は、66年にわたり地域と共に明るい豊かな社会を創造しながら歩んできた。そして、これからもこの地域の未来のために運動を続けていかなければならない。 私は、わずか12年間の活動であるが感じたことが幾つかある。 まず、青年会議所の運動は、明るい豊かな社会の創造のための手段に過ぎない。その手段に振り回されて目的を見失うことは本末転倒である。だから目的を見失わず、我々が明るい豊かな社会を創る主役であるという気概を持って活動しよう。 次に、我々は失敗さえも許される。世界は常に動いており、その速度は、どんどん早くなって10年後さえ予想は困難である。だから失敗してもいい、時代の挑戦者として、変化を恐れず運動していこう。仲間と力を合わせ、社会を変える運動を創ろうではないか。 また、我々には広い視野が必要だ。函館や道南も、他の地域を無視して成り立つわけではなく、北海道や日本や世界にも目を向けなければ井の中の蛙になってしまう。だから、この地域に軸足を置きながらも広く世界に目を向けて世界の成長を取り込む運動を行っていこう。 さらに、我々は地域のためだけではなく会員のためにも運動している。入会直後はやる気に満ち溢れていたにもかかわらず、入会後しばらくすると活動の意味を感じられない会員も残念ながら存在する。しかし、それは本人にもLOMにも大きな損失である。だからこそ、函館青年会議所に所属していることが誇りに思える、達成感、充実感を共有できる活動を目指そう。 そして、本当の意味で地域から求められる運動を続けていこう。我々は運動を構築するとき、地域に必要とされているかを常に考えている。なぜそれが必要なのか、その根拠は何か、その根拠は正しいのかを徹底的に考えよう。また結果を検証し、成功や失敗を丁寧に分析しよう。そうすればその運動は必ず地域に求められ、地域の未来を創造する運動へと昇華される。 最後に、我々は地域の未来を創るための運動を展開している。だから我々が理想をもって、バカにされても夢を語り、夢を実現するために真剣に活動しよう。一人ひとりが熱意をもって我々の運動を家族、会社、友人に伝えることが出来れば、一つ一つの積み重ねが必ず大きなうねりとなって、理想の地域の実現に近づいていくのである。

地域の未来を描く

我々はしっかりとした明るい豊かな社会を描いているだろうか。 ここではこだて未来大学の生みの親と言われる世界的数学者である広中平祐先生の話を紹介したい。 第二次世界大戦直後のボストンは混沌とし、スラム街も随所にあったそうだ。そこで地元の新聞社がハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の教授にボストンの未来を描いてもらったが、当時見向きもされなかった。それから30年後、貿易赤字に悩んでいたアメリカにあって大学群と産業が結びついたマサチューセッツ州だけは黒字であり、その検証をしたところ、街は30年前に学者たちが描いた未来図のとおりであったということである。そして広中先生は「今、夢を描けば、30年後に結実するかもしれない」と結んだ。 函館を中心とした道南地方は、人口減少、高齢化、不景気、貧困、教育など多くの課題を抱えており、官民でこれまで様々な取り組みがなされてきたにもかかわらず、問題は必ずしも解決されたわけではない。またそれらは我々の1年間の活動で解決される課題でもない。 しかしだからといって、次世代を担う我々が、地域の未来を描き、問題解決に取り組まなければ、誰がその未来に責任を持つのか。 ボストンの例が示すように、人は思い描いたことは実現できる。そのためには地域の課題を把握しつつ、優位性や強みを生かし、行政とも協働し、市民の声に耳を傾け、産業や学問も取り込み、地域が一体となって10年後、30年後、50年後のこの地域の明るい豊かな社会を思い描こうではないか。 そして地域の未来を考えるにあたり、意識してもらいたいことがある。 街づくりは地道な運動の積み重ねかもしれないが、時には大胆な発想や常識を覆すような行動が求められる。 社会は情報、工業、人工知能、宇宙、医療、経済、金融などの分野で我々が感じている以上に進んでいる。我々が知る範囲でも世界中の情報がインターネットで手に入れられ、人工知能の発達が人間と機械の関係を大きく変え、日本の一流企業と言われた会社がアジアの会社に買収され、ブロックチェーンによる仮想通貨が利用されるようになり、クラウドファウンディングによってより広く資金を集めることが可能になるなど、これまで非常識として語られていたことが常識になりつつある。 だからこそ、これまでの考えや手法にとらわれずに、いやこれまでの常識を一度白紙に戻して、様々な可能性を探れるよう知識・見識を深め、大胆に行動に移すことができれば明るい未来が生まれてくるはずである。 また地域の未来を考えるにあっては、災害に備え、地域のために活動する体制作りも欠かせない。 2016年4月に熊本、大分を中心とした九州地方を襲った大地震や9月に東北や北海道を襲った台風10号を中心とした台風被害では未だ避難生活を続ける市民が大勢いる。災害で亡くなられた市民に哀悼の意を表し、被災された全ての方にお見舞い申し上げると共に一日も早い復興をお祈りする。我々も募金活動を行い、現地での復旧活動に従事するなど支援に協力したが、これからも継続して復興に協力して行かなければならない。 日本列島は1995年阪神大震災、2011年東日本大震災を始め、毎年のように大雨・大雪の被害など多くの自然災害が発生する場所である。青年会議所はこれまでの災害でも被災地での支援や復興の支援を率先して行ってきた。 そして今後もいざというときにこの地域のために効果的に支援活動を行うために、平時から行政等と連携し、またLOM内での体制を整え、万が一の災害では地域の減災に繋げよう。

仲間を増やし運動の共感を拡げよう

会員の精力的な拡大と交流は、LOMの運動を加速させる。 函館青年会議所は、私が入会した当時には100名を大きく超える会員数を有していたが、一度100名を切った後は拡大の努力を続けているものの100名を超えることがない。 減少する会員数でも創意と工夫で運動を続けることも重要だが、会員が増えれば仲間が増え、これまでできなかったこともできるようになるかもしれないし、運動のインパクトも変わってくる。 会員は一人ひとりが社会的背景やネットワークを持っている。そして我々の運動はそのネットワークを使って発信され、賛同を得ている。だから仲間が増えれば、そのネットワークは、より広く密度の高い網となって、運動が発信され加速していくのだ。 だからこそ、拡大は青年会議所運動の重要なピースなのである。 そして拡大のためには、3つのことが必要だと考えている。一つ目は熱意を伝えること、二つ目は我々の運動に興味や関心を持ってもらうこと、最後に戦略的であることである。 これまでは、熱意を伝え興味を持ってもらえるよう説明して新会員を獲得してきたが、それでは現状を突破できない。 そこで、これまでとは異なったアプローチを考え戦略的に拡大に取り組みたい。 まずは、我々自身が青年会議所の運動を深く理解して、一人でも多くの候補者に本気で我々の運動を伝えて共感を得よう。 それだけではなく、常にアンテナを張って一人でも多くの情報を集め、その候補者に様々な手段を活用して青年会議所活動の魅力を伝えよう。どうせ無理をやめてチャレンジしよう。労を惜しまず明確な目標を掲げて全員で拡大に取り組もう。

世界の中の函館を意識する

情報技術の発展により瞬時に情報は世界を巡り、LCCの発展により移動費が安くなって、TPPに代表されるようにモノやサービスが高い自由度で世界を動き、世界が狭くなっている時代に、北海道の函館というだけでなく、世界の中の函館を意識しなければならないと強く感じる。 函館は江戸時代の末期に、横浜、神戸、長崎、新潟と共に、他の都市に先駆けて国際貿易港として世界に開かれ、各国の領事館が設置され多くの外国の文化が入ってきた。当時に思いを致せば、人々は全くの異文化の進出に驚いたり、恐れたり、好奇心を抱いたり、拒否したり、受け入れたりするなど混乱もあったであろう。しかし我々の先祖は結果的に街の中にこれらを取りこみ、異なる宗教の教会が並び立ちこれらが調和する世界的にも珍しい光景ができあがった。そして現在、函館市は国際観光都市・国際海洋都市などといったフレーズで国際都市であることを自認している。 しかし、函館市内にすむ7割の外国人が「函館を国際都市と感じない」と評価しているのが現実である。日本政府は2020年までに訪日外国人を年間4000万人にすると目標を掲げており、これからも外国人がこの地域を訪れる機会は増えると予想される。 それに向けて世界に開かれた真の意味での国際的な地域となるためどのような取り組みが必要か、世界に目を向け他の先進的な事例を学び、行政や他の団体ではできない青年会議所ならではの運動を実施したい。 また、世界は一時的な停滞があるものの、アジアやアフリカはこれからもまだまだ成長していくことが予想されている。日本はアジアにあり、しかも北海道はアジアから注目を集める地域になっており地政学的にもその成長を取り込める立場にある。 我々は2016年度の活動でアジアに、そして世界に誇れる函館を目指すことを目標に掲げた。また2016年に函館空港に初のLCCが就航した。そこで今一度、アジアや世界におけるわが街函館の価値を考え、世界に誇れる地域とするための戦略的な取り組みを行いたい。

共感のうねりを創ろう

函館青年会議所は66年にわたり地域のために、子供たちのために活動し多くの市民の共感を得てきた。だが共感を広げうねりとなって社会に大きなインパクトを与えるに至るには、まだまだその余地と可能性は残されている。 そして、そのためには運動の内容の充実に併せて広報の充実が欠かせない。 我々の運動も、街の素晴らしさも、企業の活動も自分たちだけがその良さを理解していても広がりはない。より多くの人に知ってもらい共感を得ることで広がりをみせ、運動であれば社会を変え、街であれば人口が増え、商品であれば長く愛されるヒット商品を生み出せるのだ。 我々もこれまで市民を対象に事業を実施し、それに併せてホームページやSNSを利用し、ポスター、チラシを配り、新聞などのメディアに取り上げてもらい広報を行っても、求める100パーセントの結果が出ることは多くなかった。 一方で函館も魅力度NO.1の街であるが、まだまだこの街のことを知らない人は日本中に、世界中にいくらでもいる。 世の中を見れば日々新しい広報の手法が生み出され、単にホームページをもっている、ポスター・チラシを配布する、広告を出すだけの広報では必ずしも注目を集めることが簡単ではなくなった。 そこで、青年会議所運動にも、企業活動にも通じる市民の共感を呼び事業に参加したくなる戦略的な広報を研究して手に入れ、より多くの市民が函館青年会議所の活動に興味を持ち、運動が共感を獲得し広く伝播する新たなるステージに上ろう。

大人も子供も夢を実現できる社会を創ろう

「あなたの夢は何ですか。」と聞かれて答えを持っているだろうか。あなたは夢を語っているだろうか。 「夢は、見るものではなくてかなえるもの」6歳の長女が口ずさんでいた。 どうやらアニメの主題歌だったが、それを聞いてハッとさせられた。 小さい子供はたくさんの夢を語る。「サッカー選手になりたい」「ロケットに乗りたい」「アイドルになりたい」「総理大臣になりたい」など、本当に楽しそうに話す。しかし成長するにつれ、楽しそうに夢を語る子供は減って、現実的な選択をしていく。 なぜ、子供たちは、夢を語ることをやめてしまうのか。それはきっと大人が夢なんて無理とあきらめたから、そして子供たちにそれは無理だよと言ったから、子供は夢を語っても無理だ、実現できないと思いこまされたからではないか。 大人が楽しそうに夢を語れば、きっと子供たちも夢を語る。大人が夢を実現できると信じて頑張っていれば、子供たちも自分の夢を信じて頑張れる。夢を持って語ろう。子供たちに努力して信じれば夢は実現できると伝えよう。 子供は地域の宝であるという。それはなぜか。 私は、子供たちが20年後、30年後には地域のリーダーとなって活躍をする立場になる存在であるからだと考えている。つまり今の子供の健全な育成が20年後、30年後の地域の創造につながるのだ。 そして、未来の地域を創造できる人づくりのためには、未来に必要とされる資質を伝える必要がある。間違いなく遠くない未来にロボットが活躍する社会がやってくる。そんなとき人がロボットでもできることをやっていては、疲れを知らず正確に同じことを繰り返すロボットに対し勝ち目はない。 だから、これから未来を担う子供たちが獲得すべきは、ロボットにはない創造性であったり、人をまとめながら問題に立ち向かうリーダーシップであったり、解決すべき問題を見つけ出し策を創造する能力であったり、これまでの日本の教育では必ずしも重視されてこなかった分野である。 しかし、我々JAYCEEは、このような能力を日頃の運動を通じて養っているではないか。だからこそ、我々が子供たちに未来に必要とされる能力を伝え、子供たちに明るい未来をつないでいく責任を有しているのだ。 また、我々は、子供たちに健全な社会を引き継ぐ責任を有している。そして、社会の健全な発展には、個々の高い能力に道徳性が備わっていることが欠かせない。利己主義に陥った発展は、人を決して幸せにはしないことは我々が歴史から得た知恵である。この日本には、相手を思いやる心や目に見えないものを大切にする心や礼節が重んじられ、人と人との信頼関係が大切にされ、勝負に勝っても敗者に対する敬意を払い、敗者は勝者を称える精神が受け継がれている。我々はこのような日本人の美徳を身近に触れる伝統文化や風習、しつけなどから身に着けてきた。だからこそ子供たちにも、伝統や文化に触れてこれまで日本人が大切にしてきた精神を養ってもらいたい。

適正な運営と活動の記録

青年会議所は単年度制により毎年組織が刷新される。そのような組織を適正に運営するためには、よりどころとなる確固としたルールが存在し、そのルールに基づいた運営を行って行くことが大切である。ただ柔軟性に欠けた組織は、時代の要請や変化に対応することができず、社会から排除されてしまう。これからも永くこの地域のために存在し続けるために、剛と柔のバランスを持った組織運営を心がけよう。 また、単年度であるがゆえに毎年の活動の記録の継承は、個人的な引き継ぎに頼りがちになり、組織として体系だった整理が不十分であったように感じる。だが毎年の活動の継承が運動の基礎となり、我々の運動を発展させていくことができるのである。 今一度我々の活動の記録を整理し、組織として体系立てて引き継いでいきたい。

自己の研鑽に取り組む

我々の運動は地域のことを思うあまり、会員の満足度に目が行き届いていないこともあった。確かに、事業や例会に積極的に参画することで研修になるのであるから、それで十分という考え方もあるかもしれない。しかし、それは事業や例会の構築の中で行われるものであって専門的な知見に基づくものではないし、必ずしも会員個々のスキルを磨くものではない。 またJAYCEEは、地域や企業のリーダーでもあってその資質の向上は、必ず会社や地域を活性化させる。多くのリーダーを生み出すことが青年会議所の役割でもある。 だからこそ、青年会議所には会員のための研修も求められている。 そして、青年会議所には、リーダーシップ研修のための多くのプログラムが用意されており、また多くの先輩や会員が地域のリーダーとして身近に活躍している。これらを利用し、また手本として活用し、研鑽に努めていきたい。

視線を上げよう

我々の活動のフィールドは、この函館を含む道南地域であり、この地域の発展なくしては存在しえない。しかしこの地域は日本や北海道の一部であり、日本や北海道の発展がなくてもこの地域が発展することはない。だから会員には、北海道、日本そして世界を視野に入れた考えを常に意識してもらいたい。 そして、青年会議所の活動は、北海道、日本そして世界へと繋がっていて、その広がりは限りがない。確かに活動領域を広めることに対しては時間、お金、仕事、家族などの調整が求められ簡単なものではない。しかし、それらを調整し活動のフィールドを拡げられるのであれば、そこには今まで得られなかった様々な出会い、気づき、学びが待っている。このような機会を得られるのは青年会議所をおいて他にはない。 ここにしかないチャンスをつかみ取るために一歩前に踏み出そう。そして、LOMの代表として思い切って活動しよう。それが必ず我々自身、そしてLOM成長に繋がり地域に還元されるのだ。LOMは思い切って出向をしてくれる会員に対して、その活動をバックアップし、運動を伝播させていくため協力を惜しまない。

青年会議所のネットワークを生かそう

函館青年会議所には、姉妹青年会議所・友好青年会議所があり、それらの地域のための運動は我々にとっても極めて貴重な刺激や示唆を与えてくれ、互いに切磋琢磨することができる。だからこそ姉妹・友好青年会議所との交流を図り、情報を交換し、出会いを大切にしよう

最後に


NASAの門には次の言葉が刻んである。
Dream can do
Reality can do (思い描くことができればそれは現実になる)

我々は理想をもって夢を思い描こう。夢を実現するためにチャレンジしよう。
そして精一杯活動しよう。我々一人ひとりがこの地域の主役なのだから。

オリエンテーション 理事長講話