未来のために今できること

函館青年会議所 設立趣意書

函館青年会議所を設立してから早や22年の歳月が流れました。この間私達は常により良き地域社会の建設を目指してお互いの友情を深め、青年経営者として指導者訓練を基調に、勤労青少年問題を初め、社会・政治・経済の諸問題を調査研究、世論を喚起し社会福祉の増進に奉仕してまいりました。

この間、日本経済は飛躍的な発展を遂げてまいりましたが、一方経済の発展は技術革新を進め産業構造の変化を促すかたわら、過疎過密という地域格差を生みだし、更には公害を発生させるというように今や、私達を取りまく環境保全問題について真剣に考えなければならない時期がまいりました。

また私達の地域社会に於いては函館圏総合開発基本計画を中心に昭和54年に完成を予定されている青函トンネル問題と経済振興策、亀田市との合併問題、矢不来の埋立問題等、重要問題が累積しております。この重大な時期にあたり私達函館青年会議所会員一同は益々同志的結合をはかり、青年会議所に課せられた使命を自覚し地域社会発展のために鋭意努力いたす決意でおります。

現在日本青年会議所465青年会議所の中で既に69青年会議所が任意団体から脱却、社団法人格を取得し、より強力な組織のもとに活潑な活動を展開いたしております。これ等各地青年会議所の中でも、東京・大阪・前橋に次いで全国で4番目に認証された伝統ある函館青年会議所は会員120余名に達し事務局の専任事務員を有する大きな組織体になりましたが、こゝに一段と強力な組織のもとに全員が創始の精神を想起、決意も新たに未来に向つて邁進いたすためにも従来の函館青年会議所を発展的に解消して茲に社団法人函館青年会議所を設立したいと考えます。

私達は20数年間、歩みつゞけて来た道程で、うち立てられた先輩の偉業を継ぎ青年の英知と勇気と情熱をもつて社会の良心となり地域社会の発展に努力するとともに延いては新しい日本の到来に貢献したいと思います。

以上をもつて社団法人函館青年会議所設立趣意書といたします。

昭和47年9月6日